<再公開>大阪~南紀白浜自転車旅(2004.8)

■2004.8.22 和歌山県田辺市~和歌山県西牟婁郡白浜町

自転車で白浜にやってきた


朝方。それは最悪な目覚めだった。ポツ…ポツポツ…あ?雨降ってきた!!

屋根の無いところに寝ていたので当然、身体も寝床もびしょびしょ。
俺「うわシートに水溜まってきた…。あああカバンの中まで雨がー!傘あらへん!」
起きるの一番遅かったしな。


もう一気にヤル気喪失して、さほど急がずに屋根のある駐輪場へ避難した。
K西がezwebで天気調べてみると、降水確率は60%。全員無口になった。

あーせっかく白浜まであと少しやというのに、どうしてくれんねんこの天気…とみんな苛立ち始めた頃、雲の間から微かに青空が出現した…。今や、進むなら今しかない。


和歌山県道31号で白浜町を目指す


いや実際はそんな苛立ってなかったんやけどね。晴れてきた。コンビニで朝飯や。


駐車場で朝食


最後の休憩。目的地は近い
アップダウンはあったが、もう目的地は近かった。田辺を出てから1時間くらいで白浜突入!さあもうここまで来りゃあ、あそこはもう、目の前や。

白良浜到着!!


チャリで来たとは思えない満喫ぶり
これでゴールや!! そう、今回の旅は片道ツーリング。
「白浜に着いたら自転車は宅配便で送って、俺達は電車で帰る」
と、前々から決めていたのだ。ああ、ようチャリでこんなところまでやってきたよ…。白良浜で遊びまくり、昼飯は海の家で買って、つかの間のバカンスを楽しんだ。

それじゃ、このまま自転車で白浜観光しよか。


千畳敷[白良浜からチャリで15分]
その名の通り、広い岩畳を思わせる大岩盤だ。この岩は砂岩から出来ており、打ち寄せる荒波によって浸食され壮大な景観を創っている。参考:白浜観光協会HP
この千畳敷、波打ち際ギリギリまで行けるので(危ないけど)行ってみよか。


残念なのは落書きが異常に多いこと。砂岩でやわらかいからな…。


T橋は波打ち際まで行っちゃった(笑)


ミスチルのPVを意識した
ハァ?な写真ですがムカついても突き落とさないで下さい。んじゃ次行こー。


三段壁[千畳敷からチャリで10分]
約2kmに渡って続く高さ50mの断崖絶壁。この地下には平安時代に力を誇った熊野水軍の隠し洞窟があり、エレベータで探検可能だ。 参考:白浜観光協会HP
洞窟は入場料1,200円もする(※19) ので今回は入らんよ。せめて半額にすりゃ入るのにな(笑)

(※19) 2017年現在、大人1,300円。値上げしている。三段壁洞窟(営業日時・料金)


50mは高いぜ!足がすくむよ。高所恐怖症の人とか悲鳴あげそう。落ちたら確実生きて帰ってこれんわ(笑)T橋が石落としてみてたけど、もはや分からんかった。
この絶壁にどれくらい近づけるかと言うと、


端っこまでに決まってんじゃん。柵も手摺りも無いよ(※20)
こんなんなってると、間違って肩当たって落としたりしそうで怖い。てか間違って死ぬって嫌やな。うっかり系。
「うっかり足を滑らせて」とか、「うっかりアクセルとブレーキ間違えて」とか、「うっかりイイ人やなと信じてて」とかさ。 話がずれちゃった。
こういうところって、あれやねんな。


後を絶たないんやろかな。重大な決断て…

(※20) なお、白浜町の負担によって2009年に崖の手前に安全柵が設置され、2014年には監視カメラと赤外線ライトが整備された模様。時代の流れですね。

さて、この後おみやげ屋のおばちゃんと仲良くなった。てかおばちゃんがしつこく「買え」って話し掛けてくるから、話してるうちにいろいろ教えてくれたんやけど。
まあ、具体的にどんな話やったかは忘れた。周りに居合わせた観光客も、俺らがチャリで来てると知ると話に乱入してきたりして…。
おばちゃんは最後に黒飴をくれた。甘いもん摂りやってことやな。どうもありがとうございました!!

さて…自転車の宅配ってどうすりゃいいんかな
そうなんです俺、宅配方法知らんまま白浜来ちゃった。(※21)

(※21) ?????

言い訳すりゃ、ネットで調べたけどどこにも載ってなかった。不安がよぎる。 とりあえず千畳のおみやげ屋に寄り、宅配できないか聞いてみた。しかし、やっぱり取り扱っていないとの事。そして不安は現実の物に…

携帯は電池がヤバイので、公衆電話からタウンページで運送会社をひたすら当たった。だが、どこもチャリの宅配は1万ちょっと掛かることが判明。しかもこの三段壁には伝票が無く、トラックも迎えに来れないらしい。さらにトラックの運転手が今日は休みで運べないとまで言われた。

かなりピンチです。

俺らは、もう復路を自転車で帰る気力が無い。んでK西は翌々日に用事あるし、何よりも時間が無い。ここは高くても、運送してもらわなあかん…

ひたすら頼むことにした。某運送会社は、脈ありのことを言いながら、最後の最後に断りよった。そしてクロネコヤマト。ここは、10km先の朝来(あっそ)にある営業所まで持ち込みすれば、運送してくれるらしい。ここしかないね。


露天風呂「崎の湯」
クロネコヤマトの営業所に向かう前に、最後は白浜温泉に入ってゆっくりしよう。ここは数年前まで無料だったが有料(300円)に変わった。(※22) 海の目の前に露天風呂が広がっている。だがちょうど俺達が入った時は奥の露天風呂が崩落していて、手前の方しか入れなかった。それでも迫力は凄かった。
湯は激熱と聞いてたけど、思ったほどじゃなくて安心。舐めたら塩辛かった。

(※22) 2017年現在、500円。崎の湯(白浜観光協会)


露天風呂から見える景色
近くに見えるのは海中展望塔。有料なので入ってないけど、魚がいっぱい丸見え。
なお、この露天風呂の男湯は海中展望塔の通路から丸見え。遠いから大丈夫やけど。


そろそろ白浜を後にしよかな。朝来に向かわなきゃ。家に帰れんわ。んじゃあ行くかー!!これからラストスパートや!

途中、宅配便が予想外の金額なのでコンビニのATMで下ろすと、二千円札で出てきた。今頃ですが初めて触ったよ。ちょっと感動。


はいそれから坂道を押して登って、合ってるのかどうなんか分からん道を進んでいくとR42に出た。途中「峠」交差点って名前のいかにもキツそうな所も通って。

そして…クロネコヤマト営業所、やっと着いたぁー!ここが本当のゴール。伝票書いて、自転車はデカいBOXに積み込まれた。こりゃあ高いのも分かる気がする…。家電店とかでドデカい冷蔵庫買っても送料1,000円なのって凄いな。契約最高。


営業所から徒歩1分でJR朝来駅に到着した。なんか風情な駅やな。
朝来駅18:03発。電車は本当に速かった。あんなに苦労した白浜町から和歌山市内まで、たったの2時間で着いたよ。俺ら二日かかったのに(笑)


きのくに線車内にて(優先座席でゴメンなさい)
途中由良辺りで混んできた。浴衣の人もいたので聞いてみると、今日は有田で花火大会があるらしい。俺達一日遅らせてたらちょうど花火見られたな!!おしい!

大阪駅で、京都組のK西とT橋と別れた。あとでいっぱい言うけど、お疲れー!!!


22時半帰還。電車速すぎ!
各停でもウチから白浜4時間半で行けちゃうんか!すげぇ。もう寝る。
みんな本当にお疲れ!!一緒に旅してくれてありがとう!

総走行距離 236.97km
(京都組は281.01km!!)
淡路島一周のときは300kmだったが、今回は距離よりもケタ違いのアップダウンがあった。今までの旅の中で、一番だ。

■今日の出費
カフェオレ 84
ホットケーキ 84
焼きそばドッグ 150
烏龍茶 126
ポカリスエット 150
みやげ 580
みかんちゃん 480
レモンティー 120
宅配便 10,610
烏龍茶 102
ポテトチップス 145
梅プレッツェル 105
クリスタルガイザー 110

合計 12,846円(交通費のぞく)

■お世話になった人たち

ラーメンむ○しで水をやたら注いできた店員さん(T橋が生き返った)
海南で銭湯教えてくれたお父さん・お姉さん・おばさん方(自力で発見はキツかった)
宮前湯の番台のおっちゃん(海南駅地図は無かったけど)
女ノ浦のおばさん・塩屋GSの店員さん・サンポットの店員さん(マジ美味かった)
南部のラーメン屋の店員さん(言ってた通り山無かった)
田辺で銭湯を教えてくれたおっちゃん方(地元頼みでした)
銭湯(田辺)の番台のおばちゃん(ブルガリアヨーグルトありがと)
三段壁のみやげ屋のおばちゃん方(黒飴ありがと)
特別に手配してくれたクロネコヤマトの方々(おかげで電車で帰れました)

どーもありがと!

■旅を終えて(※23)
辛かったこと 和歌山の孝子峠(腹減って死にそうやった) by/ T橋
とにかく膝が痛かった…(×_×) by/ K西
いつまでも続くアップダウンが大変だった。 by/ 斉藤
良かったこと 白浜の海がすごいきれいやった by/ T橋
悟空に会えて良かった(≧∀≦) by/ K西
三段壁と千畳敷すごく良かった。 by/ 斉藤
教訓 宅急便は高くてキツイ by/ T橋
引越便は高い!サポーター必須!(σ・∀・)σ by/ K西
紀伊半島ってデカいんやなぁ。地図は必須品!無いと格段に不便!! by/ 斉藤
最後に お疲れ!by/ T橋
来年はバイクor車ですな(-∀-) by/ K西
道間違えまくってスマン!お疲れー by/ 斉藤

(※23) T橋と自転車旅を共にするのはこれが最後となったが、後に電車や車で一緒に秘境訪問の旅へ出掛けるようになる。K西は大学に入りバイクを買うが、斉藤と再び自転車で琵琶湖を一周することになる(まさかの二周目)。

(修正加筆し再公開 / 初出:2004.8.29 記事中の地名は当時のものです)

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