<再公開>琵琶湖一周自転車旅(2002.7)

■2002.7.31 滋賀県高島郡マキノ町~大阪府門真市

琵琶湖の湖東へ。そして家が遠い
午前3時半起床!睡眠時間三時間です。なんでこんな早くに起きたんかというと、今日は涼しいうちに距離を稼ぐつもりだからだ。ダイソーの地図を見ると、琵琶湖の北側は山があるようだ。暑くなる前にぱっぱと越えちゃおうか!!

午前4時。予定通りマキノを出発。マキノの浜辺は水質が凄いきれいらしいのだが、暗闇の湖しか見ることができなかったのは残念だ。
国道から県道に入り、湖沿いの奥琵琶湖を進む。途中数箇所、明かりの無い真っ暗なトンネルがあってビビる俺とK西。もし一人じゃ通れず引き返してたことだろう。

早朝の出発はどうやら正解だったよう。涼しい朝のうちに、山道を越えられそうだ。JR永原駅の近くで、再び国道に入ってから上り坂。涼しいので余裕だ。岩倉トンネルを越えると、塩津の市街地が現れるがすぐに次のトンネルへ。

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賤ヶ岳トンネル
賤ヶ岳トンネルは岩熊トンネルと違って年代物なんかな。明かりが薄暗くて出口見えない。内部は排ガスが充満しまくっていた。息苦しい!目が痛い!
しかも右側の路肩を走っていたので、対向車の風圧モロ受け。はよ出たいのに思うように進めない。

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ハプニング発生
薄暗い中を黙々と走りやっとの思いで走破したが、ここでハプニング発生。
K西のチャリ、トンネル内でパンク!

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急遽、トンネルを出た脇でパンク修理することにした。修理道具は念の為に持ってきていたダイソーの修理セットのみ。この辺りで自転車屋はありそうにない為、自分らで直さなければ。
水が無いので国道脇の民家の人に頼むと、快く水とバケツ、さらに空気入れまで貸してくれた。ありがとうございます…。

しかし修理はてこずる。どうやら穴が数ヶ所あるようで、みんな気力が持たず。とりあえず応急処置だけして、自転車屋のありそうな市街地まで進む事にした。

■自転車屋を探して
しかしパンクしたままの自転車では、恐ろしいほど全然進めない。木之本町に入り、コンビニで休憩。満杯に入れたはずの空気は、ほとんど抜けているようだ。このまま走り続けるとチューブまでヤバくなるかも。

湖北町(※11) をゆっくり走っていた時のこと。国道沿いにとある店が目に入った。K川が提案する。
「なあ、そこの工具屋さんやったら何とかしてくれるかも」

(※11) 現・長浜市湖北町。2010年に合併で長浜市に編入となった。

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プロショップツノカワさん
ダメ元で店の人に聞いてみることにした。

・琵琶湖一周中だがパンクしてしまったこと
・自分達ではパンク修理に失敗したこと
・自転車屋が見つからないこと

すると店のおばちゃんはどこかに電話をし始めた。
なんとおばちゃん、自転車屋さんを電話で呼んでくれたのだ!こんな朝っぱらから自転車屋など営業していないはずなのに、しかも客でも無いのに、ほんま助かりました!ありがとうございました!m(_ _)m(※12)

(※12) 店内で冷たいお茶までご馳走になってしまった。大変ご迷惑をお掛けしました。

おばちゃんからの電話で駆けつけてくれた福本自転車店の方に修理をしてもらい、感謝の意を伝え出発する。
だんだん辺りが暑くなってきた。みんな昨夜ほとんど寝ていないためフラフラ気味で運転。こんな状態で交通量の多い国道を走るのは危ないので、湖岸道路に出た。

昼頃、長浜に到着。コンビニに寄った後、近くの浜で泳いだ。裸の上半身に太陽が当たり肌がヒリヒリする。しかも湖の水は温かい…。まるでぬるま湯だ。魚とか生きてんのかな…

彦根では昼飯のためマクドナルド(※13) に入った。彦根を出たあとはひたすら進む。愛知川の近くの浜辺(名称忘れました)で休むも、水がぬるいのと北琵琶湖に比べるときれいじゃなかったので、泳ぐ気にはならなかった。

(※13) 二日連続である。

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道沿いに何もない湖岸道路
■水不足発生
喉渇いた!!コンビニどころか、ついに自販機一つさえ無くなっていた。
道を歩いていたおじいちゃんに「自販機ありますか」と聞くと、水田の向こうにあるらしいことを教えてくれたが、そこまで行く体力気力が無かった。(※14)

(※14) 何故聞いたのか

もう、そこの田んぼの水でも飲んじゃおうかと本気で考えた俺。しかし、農薬が混入しているだろうから(※15) 渋々諦める。あぁ自販機が恋しい。

(※15) そういう問題ではない

■野洲あたりの浜辺(場所不明)にて
ここの水も、あまり綺麗ではない。泳ごうにも、もう泳ぐ気力が残っていないので、頭から被るだけ。
ふと浜の向かい側を見るとキャンプ場の施設が目に入った。キャンプ場なら水道があるだろうし、飲み水を求めて向かう。すると管理者と思われる人が出てきたので事情を話すと、奥に連れて行ってくれた。

キャンプ施設では、小学生くらいの子供達が飯ごう炊さんでカレーを作っていた。ボーイスカウトかYMCAらしき(よくわからん)この人達は、俺らに快くお茶を分けてくれた。(※16) どうもありがとうございました。m(_ _)m 生き返りました。

(※16) 水道を借りるだけのつもりが、キンキンに冷えた麦茶をいただいてしまったのだ。めちゃくちゃ嬉しかった。団体の名を聞いておけばよかった。

キャンプ場を出ると湖岸道路を外れて大きい道へ。一気に景色が賑やかになっていく。琵琶湖大橋の近くを通って守山から草津へ突入。大津はもうすぐだ!

■琵琶湖一周走破
いよいよ近江大橋の標識が現れた。K川とはここでお別れだ。お疲れ~!!
車は有料だがチャリは無料の近江大橋を渡り、大津に戻って来た!!
琵琶湖一周走破!距離にして約170km、かかった時間は一日と約7時間だ。
しかし俺らは一周した感動に浸る間も無く帰路を急いでいた。もう日が暮れそうになっているのだ。(※17)

(※17) 二日目は写真が極端に無い。早く帰りたくて仕方なかったのだと思う。

20:04 五条京阪到着。解散!みんなお疲れ!!

京都から大阪までは京阪電車の線路沿いに帰ろうと思っていたが、気分が変わり横大路で再びR1へ。一人なので孤独だ。
この後水が尽き、ロクに寝ていないので意識が遠のいたりした。金も無いのでフラフラになりながら走る。もう自分がどこ走ってるのかも分からん。もはや人の歩くスピードより遅い速さでこいでいたと思う。

そんな中、枚方(か、寝屋川)のマクドがまだ開いていたので入った。無一文だったけど。
店員さん「いらっしゃいませ~」
俺「すいません…お水だけくれませんか」
店員さん「かしこまりました(笑)」(※18)

(※18) 神か

日付が変わろうとする頃、やっと自宅に帰還した。
この旅は、滋賀の親切な多数の人々のおかげで達成することができました。この場を借りてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

★走行距離(地図より推定)

・総走行距離:約277.6km
・琵琶湖一周部分のみ:約176.6km

★走り終えた感想
たもさん 疲れたけど楽しかったなー。いやほんとにー!チャリをこぐのは大変だと実感しました。今度から時間に余裕をもっていきたいなー
K川 あつかった。別にそれほどしんどいとも思わんかったけど、あんまり真似はしないべきだと思った。
K西 琵琶湖一周ツーリングの率直な感想は、大きく分けてとにかく疲れたことと楽しかった事に分かれる。どの位疲れたかというと、チャリに乗りながら寝てしまうほど・・・
なんせ1日目さんざんチャリこいで泳いだり花火したりしたのに、睡眠時間がなんと3:00未満・・・しかも野宿やし・・・
これはさすがにきつかった。しかも自転車パンクするし、するはずだった飯盒と釣りせんかったし・・・荷物持ってきただけ無駄・・・
楽しかったのはK川のズボンと花火と写真。K川のズボンは初め見たとき笑った。とにかく笑った。あれはマジおもしろい。
花火はかなりもりあがって、一度に何個の花火をつけれるかなど、いろいろと実験をし途中やけどをするというハプニングもあったがとにかくおもしろかった。
写真は現像してからわかったのだが、みんなめちゃめちゃおもろい顔で写っている。特にたもさん。見たら 必ず笑う。わたくしもさいと一緒に10分ぐらい大爆笑をしてしまいました。
今回の旅で得た教訓は琵琶湖は泳ぐならとにかく北に行った方がいいぞってこと。あと荷物は軽くして担いだ方がいい。まぁいろいろあったがとにかく楽しかったぞ~。
★Special thanks

水道とバケツを貸してくれた民家の方、プロショップツノカワさま、福本自転車店さま、キャンプ施設の皆さま、マクドナルドのお姉さん

(修正加筆し再公開 / 初出:2002.8.30 校正:2017.8.12 記事中の地名は当時のものです)

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